人から人へ、日々の暮らしの中で受け継がれてきた日本の手仕事。
そこには温かみがあり、どこか惹かれるところがあります。
使えば使うほどに愛着も湧き、より愛おしくなる。
そんな日本の良質なものを日常に取り入れて、
時にはそれを自分らしくアレンジをしてみたり、ちょっとした遊び心を求めてみたり。
この器を食卓に並べたら素敵かな?友達にこのハガキを送ったら喜んでくれるかな?
そういったことを考えるとワクワクしますよね。
これまではお店で選ぶほうの人でした。
そういった手仕事に魅了され、関わることができたらと思い、
小さな小さな雑貨屋「ワト舎」を夫婦2人で立ち上げることにしました。
私達は結婚後の数年間は日本で、そして2003年から2014年までの約11年間を海外で過ごしました。
私にとって外から見る日本はこれまでに感じてきたものとは少し違いました。
日本文学がきっかけで日本を好きになった夫(フランス人)にとっての日本のイメージも、
数年住んだ日本を再び離れることによって変わりました。
興味を持って見渡すと、至るところに丁寧な手仕事が存在することに気づき、
そのレベルの高さに驚くと共に改めて素晴らしく感じたのでした。
年1、2度の帰国の際には、出来うる限り旅行に出てはその土地で作られた物に触れました。
私達の知ったことはほんの一部。まだまだ知らないことばかりです。
これからも作り手との出会いを求め、また使い手となる皆さんからも多くのことを教えていただけたらと思います。
2016年初冬のオープンを迎え、この懐かしさの残る台東区谷中という街に合った、
素朴で心の温かくなるお店にしていけたらなと思っています。
谷根千散策においでの際はぜひのぞいてみて下さい。お待ちしております。